FJS結成の経緯
Director
Kunihiro Wakayama
 

Conductor
Sigeo Kurimoto

“Female Jazz Singers”は、2002年12月開催の“Sound in Roppongi 2002”の企画会議で、六本木ジャズクルージングの代表である金城純一さんの発案で正式に発足することになった女声ジャズ合唱団です。それ以前から金城さんは小生にジャズ合唱団結成の相談話を持ちかけていたのです。小生自身がジャズコーラス好きで「それは面白い案だ、やれやれ!」と言っていましたので、その会議でこの合唱団のDirectorを欠席裁判で任されることになりました。実際のところ、アレンジから練習の面倒までプロに依頼することは経済的にも出来ません。私がやるしかないのです。

その後、10月30日に最初の練習を行いましたが、合唱指導と英語発音指導に友人、栗本滋雄の協力をお願いしました。栗本は小生と同様、永いコーラス経験を持ち、学生時代には大学の混声合唱団の指揮者を務めておりました。彼は小生と一緒のThe Oz Sonsというジャズコーラス・カルテットのメンバーで、このグループを生き甲斐にしています。栗本は忙しいのにも拘わらず喜んで引き受けてくれました。

また、ジャズクルージングのたびに、ヘルパー役を務めてくれる若くて綺麗な歌手たちの顔をご存知の方も多かろうと思いますが、そんな彼女らに声をかけ、クルージング関係の方々からもメンバーを推薦してもらったり募集したりして20数名(まったくのアマチュアも含む)のメンバーが集まりました。現在は30名をこえるメンバーが登録されています。

当初は男性も加えてという話も出てはいたのですが、男性の場合「練習に参加すること自体が難しい」ことを厭というほど思い知らされています。それに加えてコーラスの心得となると強い不安も隠せませんし、第一、おじさんの指導など自信がありません。そこで男子禁制の女声合唱団“Female Jazz Singers”に落ち着いたわけです。

俳優座劇場での初舞台は12月14日と決まっていました。約2ヶ月の準備時間しかありません。曲目の選定、アレンジを大急ぎでやり、一日も早く練習に取り掛からなければなりません。しかし、集まったメンバーは忽ちのうちに覚えてくれました。早かったですね、ありがたかったです。これは第1回の練習日に実感したことです。「手ごたえあり」でした。本番のコーラスは上々の出来でした。そして“Female Jazz Singers”は六本木ジャズクルージングの大きな目玉商品となってしまいました。

このコーラスには普段はソロシンガーとして活動している人だけでなく、コーラス活動の経験者やジャズコーラス・グループなどが大勢メンバーとなっています。ソロシンガーはコーラスをやることによって、ハモリを意識した歌唱法があることを覚えます。逆にコーラス育ちの人はソロを勉強して、個性重視の歌を唄わないとコーラス自体がひ弱になることを認識します。

2003年からは、月2回のペースで練習を始めました。当面は5月20日からの“六本木ジャズクルージング PART 8”が出演の場となります。これを目指して新曲を3,4曲は用意するつもりです。これらの情報伝達の場として、インターネットの小生のジャズサイトに、「FJSのページ」を新たに用意しました。ここには小生が女声キーで唄ったコーラスのサンプルやコーラス譜があり、やむを得ず練習にでられない人も自習できるようにと、至れり尽くせりのことをやっているつもりです。

歌の好きな方で学生時代にクラシカルなコーラスをやっていた人はいくらでもいますが、ジャズコーラスとなると限られた数になってしまいます。これは男性の場合でも同様です。ジャズも唄えてハーモニー感覚もある人となると簡単ではありません。自信のある方、興味があり一生懸命やってみようと思う方は大歓迎します。これからでも随時、メンバーは補強していきます。希望者は小生またはジャズクルージング事務局までお問い合わせください。

誕生してまだ一歳にもならない「ヨチヨチ歩きのコーラス隊」ですが、よく練習に出て来るメンバー達は、これまで知らなかった同士が打ち解けあってとてもいい雰囲気です。練習後の飲み会や食事会も恒例のものとなり賑やかなものです。

メンバーの皆さんは、それぞれが仕事や家庭を持っており忙しいこととは思いますが、互いに励ましあって練習に参加してください。コーラスの友は、決まって永い付き合いとなります。それは、わがまま者同士、怠け者同士ではコーラスは出来ないからです。目指すは「いいハーモニー」であり「一体感」であります。それを達成するには「メンバーの和」しかないのです。楽しみながら「細くても永く」続けることだけが成功の秘訣です。ですから、たまにしか練習に顔を出せないメンバーがいたとしても、練習によく出て来る人たちが「あの人はたまにしか出て来ないのに・・・」などと厭な顔をしたら、その人は次から出てくるのが辛くなります。コーラスをやるには何よりも我慢強いことが肝要です。

そして、同じ曲を何百回も練習し、何度も人前で唄い、何度も大きな舞台を踏むことがコーラスの質の向上をもたらします。聴いてくれる人によって磨かれます。

 「いいコーラスは一日にして成らず」

これは、半世紀に亘りジャズコーラスを愛し続けてきた小生の経験そのものであり、今後もそう思い続けることだろうと思います。

Director, The Female Jazz Singers  若山 邦紘
May 2003

  
合唱団の技術指導をしている2人の属するコーラスグループ THE OZ SONS とはこんなグループ  

TOP
目的
規約
結成経緯
団員
活動
練習
レパートリー
教養
文集
BBS